システム解説

法人の監視カメラ導入ガイド|防犯だけでなく、管理・監督・コンプライアンスに使う考え方と進め方

法人の監視カメラ導入ガイド|防犯だけでなく、管理・監督・コンプライアンスに使う考え方と進め方

法人が監視カメラを導入する目的は、防犯だけではありません。業務の管理、作業の監督、内部不正や事故の記録(コンプライアンス)にも使えます。導入で失敗しないコツは、機種より先に「何のために、誰が、いつ映像を見るか」を決めることです。

このページでは、法人の監視カメラの目的の整理から、導入の進め方、社内ルール、保守までを順に説明します。各テーマのくわしい解説へのリンクも載せています。

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法人の監視カメラは「6つの目的」で使われます

法人の監視カメラの6つの目的:防犯・管理・監督・コンプライアンス・安全・記録
目的たとえば決めておくこと
防犯夜間・休日の侵入、盗難出入口・外周を、夜も映るカメラで
管理入出庫・来客・設備の状況確認見たい場所を、離れた場所からも確認できるか
監督作業手順の順守、品質のチェック作業が分かる画角と画質
コンプライアンス内部不正・情報漏洩の抑止、記録誰がいつ通ったかを残す。映像を見る人を限定する
安全事故・ヒヤリハットの把握危険な場所の動線を映す
記録・証拠クレームや事故の事実確認時刻を正しく保ち、必要な日数を残す

1台のカメラ・1つの録画の仕組みで、複数の目的を兼ねられます。逆に、目的があいまいなまま台数だけそろえると、「肝心なときに顔が分からない」「必要な日の映像がもう消えていた」ということが起こります。

導入の進め方(6ステップ)

  1. 目的を決める…上の6つのうち、何を優先するか。目的によって、必要な画質・画角・保存日数が変わります。
  2. 場所と台数を決める…出入口、通路、作業場、保管庫など。位置と向きの考え方は監視カメラの設置場所と位置の決め方で解説しています。
  3. 残す日数を決める…何日分を残すかで、録画機の容量が決まります。考え方は監視映像は何日残せる?、容量の計算は録画容量・録画時間の計算方法をご覧ください。
  4. 見る人と見せ方を決める…管理室で常に見るのか、事が起きたときだけ再生するのか、複数の拠点からまとめて見るのか。監視カメラの管理システム(VMS)とはで整理しています。
  5. 社内ルールを決める…目的・見られる人・保存日数・持ち出しの手順。従業員が映る職場では特に大切です(次の章)。
  6. 見積り・設置・保守…費用の内訳は設置工事 費用の相場と内訳、設置後の点検は監視カメラの保守契約とはで解説しています。

法人ならではの注意点

従業員が映ることへの配慮

職場のカメラには、従業員も映ります。目的を決めて社内規程に定め、従業員に知らせることが大切です。個人情報保護委員会は、従業者を対象にカメラで監視(モニタリング)する際の留意点を示しています。くわしくは職場に監視カメラを付けるときをご覧ください。

映像は個人情報です

特定の人が分かる映像は個人情報にあたります。掲示や目的外利用の考え方は監視カメラと個人情報保護法で解説しています。

内部不正・情報漏洩への備え

情報を扱う部屋や保管庫では、カメラと入退室の記録を組み合わせると、「誰が・いつ」を残せます。内部不正・情報漏洩対策の監視カメラで解説しています。

業務用と家庭用は、何が違う?

法人の現場では、台数が多い、長期間残したい、屋外や粉じんなどの厳しい環境がある、何年も使い続ける、といった条件が重なります。家庭用との違いは業務用の監視カメラと家庭用の違いにまとめました。

場所・業種別の解説

エムアイディ・ファーストがお手伝いできること

  • メーカーが違うカメラを1台の録画機にまとめて録画する構成のご提案(メーカーが違うカメラをまとめて録画するには)
  • 生産終了したカメラ・録画機の型番からの、入れ替え・増設のご相談
  • 型番が分からないカメラも、写真などからお調べします
  • 粉じん・防爆など、特殊な環境の案件

導入でよくある5つの失敗

  1. 映ってはいるが、顔が分からない…広い範囲を1台で映そうとして、肝心の出入口で顔が小さくなる。顔を見たい場所は専用のカメラを置きます。
  2. 必要な日の映像が、もう消えていた…残す日数を決めずに録画機を選び、気づいたときには上書きされていた。日数から容量を逆算します。
  3. 誰が見るのか決まっていない…映像を見られる人が多すぎる、または誰も見ていない。見る人と見る場面を先に決めます。
  4. 業務のネットワークが重くなった…カメラを業務用パソコンと同じネットワークに入れ、映像の通信量で業務に影響が出る。カメラ用にネットワークを分けます。
  5. 壊れていることに気づかなかった…カメラや録画機が止まっていても、見ていないので分からない。点検と通知の仕組みを用意します。

費用の考え方

法人の監視カメラの費用は、カメラ本体の価格だけでは決まりません。

費用の内訳内容
機器カメラ、録画機(レコーダー)、ハードディスク、ネットワーク機器(PoEスイッチなど)、モニター
工事配線、取り付け、電源の確保、高所作業
設定ネットワークの設定、画角の調整、録画の設定、利用者と権限の設定
保守定期点検、故障したときの対応、機器の入れ替え

台数が同じでも、配線の距離、屋外か屋内か、高所か、残す日数で費用は大きく変わります。内訳と変わる要因は監視カメラの設置工事 費用の相場と内訳で解説しています。

補助金と、税務上の扱い

補助金

防犯カメラの設置に対して、自治体が補助金を出していることがあります。対象者(町会・商店街などの地域団体か、事業者か)、対象になる設置場所、補助の割合や上限は自治体ごとに違います。設置する地域の自治体の窓口やホームページで、最新の募集要項を確認してください。

勘定科目・耐用年数

監視カメラは、資産区分では「器具及び備品」として扱われるのが一般的です。法定耐用年数の考え方は監視カメラの寿命は何年?で紹介しています。取得価額や会社の規模によって扱いが変わるため、具体的な処理は顧問税理士にご確認ください。

メーカー・機種の選び方

法人向けの監視カメラは、国内外の多くのメーカーから出ています。当社では、AXIS、i-PRO(旧パナソニック)などのネットワークカメラを扱っています。メーカーを選ぶときは、次の点を確認します。

  • 今あるカメラ・録画機と組み合わせられるか
  • 必要な機能(夜間の映り、広い画角、AIでの検知、防爆など)を持つ機種があるか
  • 何年も使い続けるための修理・部品の体制

機種はAXIS 監視カメラ 製品一覧、i-PRO 監視カメラ 製品一覧からご覧いただけます。

業種別の使い方

業種・場所主な目的関連する解説
工場安全、作業の監督、品質の記録、防犯工場のネットワークカメラ導入
食品工場異物混入対策(フードディフェンス)、衛生管理フードディフェンスとは?
倉庫・物流誤出荷・破損の確認、荷役の安全、防犯倉庫・物流センターの監視カメラ
オフィス来客の確認、情報の持ち出しの抑止オフィス・事務所の監視カメラ
危険物を扱う現場危険場所の監視(防爆カメラ)防爆カメラとは?
介護施設夜間の見守り、事故の確認介護施設における監視カメラ導入の必要性

社内で決めておく担当と役割

法人の監視カメラは、導入して終わりではなく、何年も運用します。社内の担当を決めておくと、運用が止まりません。

役割主な担当部署の例やること
導入の責任者総務、施設管理目的と予算を決め、社内ルールを承認する
運用の担当総務、警備、現場の管理者映像の確認、録画の点検、保守の窓口
ネットワークの担当情報システムカメラ用ネットワークの管理、外部から見る経路の管理
ルールの担当人事、法務、コンプライアンス社内規程、従業員への周知、映像の提供の判断

担当が決まっていないと、「誰も録画を確認していなかった」「パスワードが分からず設定を変えられない」ということが起こります。担当者が異動しても引き継げるよう、機器の一覧と設定を記録に残しておきます。

既存の設備を活かして更新する

すでに監視カメラがある場合は、すべてを入れ替えなくてもよいことがあります。

よくある質問

Q. 何台から相談できますか?
A. 台数に決まりはありません。1か所の出入口から、複数の拠点まで、目的と場所をうかがってご提案します。

Q. すでにあるカメラを活かせますか?
A. カメラの型番が分かれば、今の録画機や新しい録画機で使えるかを確認できます。アナログカメラからの更新はアナログ防犯カメラをネットワークカメラに更新するには?をご覧ください。

Q. 従業員の同意は必要ですか?
A. 目的や運用によって考え方が変わります。目的を社内規程に定めて周知するなど、進め方の要点を職場に監視カメラを付けるときで整理しています。個別の判断は、弁護士や社会保険労務士にご確認ください。

Q. 費用はどのくらいかかりますか?
A. 台数、設置場所、配線の距離、残す日数で大きく変わります。図面や写真をもとにお見積りします。内訳の考え方は設置工事 費用の相場と内訳をご覧ください。

Q. 監視カメラとセキュリティ会社の機械警備は何が違いますか?
A. 機械警備は、センサーが異常を検知したときに警備員が駆けつけるサービスです。監視カメラは、映像を記録して確認するための設備です。目的によって、どちらか、または両方を組み合わせます。

まとめ

法人の監視カメラは、防犯・管理・監督・コンプライアンス・安全・記録を1つの仕組みで兼ねられます。機種を選ぶ前に、目的、場所、残す日数、見る人、社内ルールの順に決めると、使える仕組みになります。目的の整理から機種の選定、設置、保守まで、お気軽にお問い合わせください。

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