オフィス・事務所の監視カメラ|どこに付けるか、何日残すか、プライバシーへの配慮
オフィス・事務所の監視カメラは、出入口、受付、通用口、書類やサーバーを置く部屋に付けるのが基本です。目的は、夜間・休日の侵入への備えだけでなく、来客の確認、情報の持ち出しの抑止、トラブルの事実確認など。従業員が毎日過ごす場所なので、席やパソコンの画面を映さない配置にすることが大切です。
このページでは、オフィス・事務所でカメラを付ける場所、カメラの種類、残す日数、プライバシーへの配慮を整理します。
オフィス・事務所でカメラを付ける場所

| 場所 | 目的 | ポイント |
|---|---|---|
| 正面の出入口 | 侵入・来訪の確認 | 入ってくる人の顔が分かる向き。ガラス扉の逆光に注意 |
| 受付・来客スペース | 来客の確認、トラブルの記録 | 来客と応対の様子が分かる画角 |
| 通用口・非常口 | 夜間・休日の出入り、持ち出し | 暗くても映るカメラを |
| サーバー室・書類保管庫 | 情報の持ち出しの抑止 | 出入りした人が分かる位置 |
| 金庫・現金を扱う場所 | 盗難の抑止・確認 | 手元が分かる画角 |
| エレベーターホール・廊下 | 人の流れの確認 | フロアの出入りを押さえる |
カメラの種類
- 天井に付けるドーム型…目立ちにくく、オフィスの内装になじみます。向きが分かりにくいのも特長です。
- 全方位(360°)カメラ…天井の1台で部屋全体を見渡せます。細部より全体の動きを見たい場所に。
- 出入口にはズームできる機種も…顔を見分けたい場所では、レンズの焦点距離を合わせます。選び方は監視カメラのレンズは何mmを選ぶ?をご覧ください。
何日残すか
オフィスの映像は、トラブルや紛失の申告が後日になることがあるため、気づくまでにかかる日数から逆算して決めます。保存期間に一律の法律の決まりはありません。考え方は監視映像は何日残せる?、必要な容量は録画容量・録画時間の計算方法をご覧ください。
プライバシーへの配慮
- 席やパソコンの画面を映さない…画面の情報が映像に残ると、映像そのものが情報漏洩のもとになります。
- 更衣室・トイレ・休憩室には付けない
- 目的を社内規程に定めて周知する…従業員への知らせ方は職場に監視カメラを付けるときで解説しています。
- 掲示…「カメラ作動中」の掲示の考え方は監視カメラと個人情報保護法をご覧ください。
オフィスのネットワークとの関係
ネットワークカメラは、LANケーブルでつなぎます。業務用のパソコンと同じネットワークにそのまま混ぜると、映像の通信量が業務に影響したり、管理があいまいになったりします。カメラ用にネットワークを分ける構成をおすすめします。外出先から見たい場合は、カメラや録画機をインターネットに直接公開せず、VPNなど安全な経路を使います。
複数のフロア・拠点がある場合
フロアや拠点ごとに録画し、本社でまとめて見る構成にできます。監視カメラの管理システム(VMS)とはで解説しています。
オフィスの監視カメラに法律の決まりはある?
オフィスに監視カメラを付けることを一律に禁止したり、義務づけたりする法律はありません。ただし、特定の人が分かる映像は個人情報にあたるため、個人情報保護法の考え方に沿って、目的を決め、映像を安全に管理する必要があります。考え方は監視カメラと個人情報保護法、従業員への知らせ方は職場に監視カメラを付けるときで解説しています。
天井に付けるカメラの選び方
| 種類 | 向いている場所 | ポイント |
|---|---|---|
| ドーム型 | 受付、廊下、執務室の出入口 | 向きが分かりにくく、内装になじむ |
| 埋め込み型 | 内装を重視する受付・応接 | 天井に開口が必要。ビルの承諾を確認 |
| 全方位(360°)カメラ | 会議室前の広いスペース、フロア全体 | 1台で広く見渡せる。細部は見えにくい |
天井の高さ、天井裏に配線を通せるか、照明の位置(逆光や映り込み)も確認します。
保存期間の目安
オフィスでは、紛失やトラブルの申告が数日〜数週間後になることがあります。1か月程度を一つの目安にして、「気づくまでにかかる日数」と、社内ルールで決めた期間から決めます。必要以上に長く残さないことも大切です。
| 残す日数を決める材料 | 考え方 |
|---|---|
| 気づくまでの日数 | 月末の締めや棚卸しで気づくことがあるなら、その周期より長く |
| 社内ルール | 情報管理規程などで定めた保存期間 |
| 容量 | 台数・画質から必要なハードディスクを計算(録画容量の計算方法) |
拠点が小さくても始めやすい構成
出入口と保管庫など、守りたい場所が限られている事務所では、数台のカメラと録画機から始め、必要に応じて台数を増やす方法があります。最初から増設を見込んで、録画機の登録台数やハードディスクの空きに余裕を持たせておくと、後からの追加が楽になります。
テナントビルの場合:共用部と専有部の分担
テナントとして入居しているオフィスでは、ビルの共用部(エントランス、エレベーター、共用廊下)のカメラはビルの管理会社が設置・管理していることが一般的です。自社で付けられるのは、原則として自社が借りている専有部分です。
- 共用部の映像が必要なとき…ビルの管理会社に相談します。映像の提供の可否は管理会社の判断になります。
- 専有部に付けるとき…天井への取り付けや配線の通し方について、管理会社の承諾が必要になることがあります。
- 退去のとき…原状回復の範囲(カメラの撤去、天井の補修)を確認しておきます。
受付が無人のオフィス
受付に人を置かないオフィスでは、来訪者の確認をカメラが担います。
- 入口の外側と内側に、来訪者の顔が分かるカメラを置く
- インターホンや受付システムと組み合わせ、来訪時の映像を残す
- 営業時間外の出入りは、入退室の記録と映像で確認する
入退室管理との組み合わせは内部不正・情報漏洩対策の監視カメラで解説しています。
オフィス移転のときに見直すこと
オフィスの移転やレイアウト変更は、カメラを見直すよい機会です。移転先の図面で出入口・保管庫・サーバー室の位置を確認し、カメラの位置と台数を決め直します。今のカメラや録画機を移設して使えるかは、機器の型番と年数で判断します。
よくある質問
Q. 賃貸オフィスでも付けられますか?
A. 天井や壁への取り付け、配線のルートについて、ビルの管理会社やオーナーの承諾が必要になることが一般的です。事前に確認しておくと工事が進めやすくなります。
Q. 何台くらい必要ですか?
A. 出入口の数と、守りたい部屋の数が目安になります。図面をもとに、目的に合わせて台数を決めます。
Q. 内部不正の対策にも使えますか?
A. 入退室管理と組み合わせると効果的です。内部不正・情報漏洩対策の監視カメラで解説しています。
Q. 社員のスマホで映像を見られますか?
A. 録画機や管理ソフトの機能で、スマホから見られる構成にできます。見られる人と範囲を絞り、インターネット経由ではVPNなど安全な経路を使います。
Q. 夜間・休日だけ録画できますか?
A. 曜日や時間帯で録画のしかたを変えられる録画機が一般的です。ただし、日中のトラブルの確認にも使いたい場合は、常時録画をおすすめします。
Q. 天井のカメラは目立ちませんか?
A. 天井に付けるドーム型は向きが分かりにくく、内装になじむ色の機種もあります。逆に、抑止のために目立たせたい出入口では、見える位置に付けることもあります。
Q. 来客にもカメラのことを知らせる必要がありますか?
A. 入口などに「カメラ作動中」と掲示しておくと、来訪者にも分かります。掲示の考え方は監視カメラと個人情報保護法をご覧ください。
Q. 執務室の中にも付けたほうがよいですか?
A. 目的次第です。防犯や情報の持ち出しの抑止が目的なら、出入口と保管庫を優先します。執務室の中に付ける場合は、席や画面を映さない位置と向きにし、従業員に目的を説明します。
まとめ
オフィス・事務所の監視カメラは、出入口・受付・通用口・保管庫を中心に、席や画面を映さない配置で付けます。残す日数は気づくまでの期間から逆算し、目的を社内規程に定めて周知しましょう。法人の導入全体の進め方は法人の監視カメラ導入ガイドにまとめています。レイアウトに合わせた配置のご提案から、お気軽にお問い合わせください。

