プラント・危険物施設の保安と設備監視を、防爆カメラで見える化。

石油・化学プラント、危険物倉庫、塗装ブース、ガス関連施設など、可燃性ガスや蒸気・粉じんを扱う現場では、一般の監視カメラをそのまま設置できない区画(危険場所)があります。本ページでは、危険場所の区分(Zone)を踏まえた防爆カメラの選び方と、非危険エリアも含めた施設全体のカメラ計画、導入の流れをご紹介します。機種選定から設置・保守までワンストップで対応します。

プラント・危険物施設で監視カメラが求められる背景

  • 保安・防災の強化…火気・漏えい・異常の早期把握のため、目視巡回に加えて映像による常時監視を組み合わせる現場が増えています。事故発生時には、映像記録が原因究明や関係機関への報告の資料にもなります。
  • 設備・プロセスの遠隔監視…計器・フレアスタック・配管・タンクまわりなど、人が近づきにくい場所や高所の状態を計器室・事務所から確認できます。巡回回数や現場滞在時間の削減につながります。
  • 人手不足・省人化への対応…夜間・休日の少人数運転時も、モニタリング体制を映像で補完できます。複数拠点を本社や統括部署からまとめて確認する運用も可能です。
  • 労働安全の確認…単独作業・高所作業時の見守りや、ヒヤリハットの振り返りに映像を活用できます。
  • 防犯・入退管理…危険物を扱う施設は部外者の立ち入り管理が重要です。ゲート・外周・保管庫まわりの監視で侵入抑止と記録を行います。

危険場所(Zone)と防爆カメラの基本

可燃性ガス・蒸気や可燃性粉じんによる爆発性雰囲気が生じるおそれのある場所は「危険場所」に区分され、そこで使用する電気機器には防爆構造が求められます。監視カメラも電気機器ですので、危険場所に設置する場合は防爆仕様のカメラが必要です。

対象 区分 目安
ガス・蒸気 Zone 0 爆発性雰囲気が連続的または長時間存在する場所
Zone 1 通常運転時に爆発性雰囲気が生成されるおそれのある場所
Zone 2 異常時などにのみ爆発性雰囲気が生成されるおそれのある場所
粉じん Zone 20 爆発性粉じん雰囲気が連続的または長時間存在する場所
Zone 21 通常運転時に爆発性粉じん雰囲気が生成されるおそれのある場所
Zone 22 異常時などにのみ爆発性粉じん雰囲気が生成されるおそれのある場所

危険場所の区分は、取り扱う物質や設備の状況に基づいて事業者側で判定されます。設置予定場所の区分が分かれば、その区分に適合した防爆カメラを選定できます。防爆構造の種類や規格の詳しい解説は「防爆カメラ・防爆監視カメラ 総合ガイド」をご覧ください。

プラント・危険物施設ならではの選び方

  • 設置場所のZone区分に適合しているか…防爆カメラには対応する区分・防爆構造があります。設置場所の区分と機器の適合を必ず確認します。
  • 腐食環境への耐性…海沿いのプラントや薬品を扱う環境では、ステンレス筐体(SUS316Lなど)をはじめとした耐食性の高いモデルが適しています。
  • 広い構内は旋回型(PTZ)で効率化…旋回・ズームに対応した防爆カメラなら、1台で広い範囲を切り替えて確認でき、設置台数を抑えられます。
  • 温度の見える化にはサーマルカメラ…防爆サーマルカメラは、設備や配管などの表面温度の分布を映像で確認でき、異常発熱の早期把握の補助になります。
  • 非危険エリアは一般カメラと組み合わせてコスト最適化…事務所・ゲート・外周など危険場所に該当しないエリアは一般のネットワークカメラで構成し、施設全体の費用を抑えます。

用途別のカメラ例

取り扱いカメラの一例です。設置場所の区分・環境・目的に合わせて最適な機種をご提案します。

導入の流れ

  1. ヒアリング・無料現地調査…目的(保安・設備監視・防犯)と設置予定場所の環境・危険場所区分の情報を確認します。
  2. 機種選定・システム設計…区分に適合する防爆カメラと一般カメラの組み合わせ、画角・録画日数・ネットワーク構成をご提案し、お見積もりします。
  3. 設置工事(ワンストップ施工)…操業スケジュールや現場の安全ルールに配慮した工事計画で施工します。
  4. 運用開始・保守…操作説明のうえ引き渡し。導入後の保守・故障対応まで一貫してサポートします。

プラントのカメラ計画で、最初につまずくところ

危険場所にカメラを設置する計画は、一般の施設とは進め方が違います。ご相談をいただくなかで多いのが、次の4つです。

  • Zone区分が決まっていない…見積依頼の時点で設置場所の区分が分からず、機種を絞り込めない
  • 本体は防爆でも、周辺が抜けている…カメラ本体だけを防爆仕様にし、配線・接続箱・電源側の扱いが決まっていない
  • 防爆エリア以外にも防爆機を入れてしまう…施設全体を防爆仕様にして、必要のない箇所まで費用が膨らむ
  • 台数が読めない…構内が広く、どこに何台置けば足りるのか判断できない

いずれも、区分の確認と「危険場所と非危険場所の切り分け」を先に行えば整理できます。図面と取り扱い物質をお知らせいただければ、こちらで整理してお伝えします。

防爆カメラは本体だけでは完結しません

見落とされやすいのが、カメラ本体以外の部分です。危険場所で使う電気機器は、システム全体で安全が成り立つように構成する必要があります。

本体以外に確認すること
配線・ケーブル引込 耐圧防爆構造の機器では、ケーブルの引込部が防爆性能を保つ構造である必要があります。ケーブルグランドの選定と施工方法が性能に直結します。
接続箱・中継箱 危険場所内で結線する場合、接続箱側にも防爆性能が求められます。非危険場所まで配線を引いて結線する構成にできるかを検討します。
電源とPoE PoE給電を使う場合、給電側の機器がどこに置かれるかで扱いが変わります。危険場所内にハブを置かない構成が基本です。
接地 防爆機器では接地が安全性の前提になります。既設の接地系統に接続できるかを現地で確認します。
取付架台・支持 腐食環境では架台側の材質も検討対象です。カメラだけステンレスでも、架台が錆びれば落下の危険があります。
保守のしやすさ 危険場所内での作業は制約が大きくなります。清掃・点検の手が届く高さと位置を、設計段階で決めておきます。

「カメラは決まったが、配線と電源の扱いをどうするか」という段階からのご相談も承ります。設置場所の区分と現場の状況をお聞かせください。

危険場所と非危険場所を分けて費用を抑える

防爆カメラは一般のネットワークカメラより高価です。施設全体を防爆仕様にする必要はありません。実際の計画では、次のように切り分けます。

  • 危険場所(Zone 0/1/2、20/21/22)…区分に適合した防爆カメラを使用します
  • 危険場所の外から覗く…非危険場所に一般カメラを設置し、望遠レンズやPTZで危険場所を撮影する構成が取れる場合があります。設置位置と見通しの条件が合えば、費用を大きく抑えられます
  • 非危険場所(事務所・ゲート・外周・駐車場)…一般のネットワークカメラで構成します

この切り分けができるかどうかで総額が変わります。現地調査の際、危険場所の外から撮れる箇所がないかもあわせて確認しています。

設備の異常発熱を映像で捉える

プラントでは、防犯より「設備の状態を見る」目的でカメラを入れるケースが増えています。サーマルカメラは、対象が発する熱を画像化するため、可視光では見えない温度の偏りを捉えられます。

  • 配管・タンクまわり…保温材の劣化や、内容物の液面変化にともなう温度差の把握
  • 回転機器・モーター…軸受の異常発熱の早期把握
  • 電気設備…端子部の過熱の監視
  • フレア・燃焼設備…着火状態の遠隔確認

ただしサーマルカメラは、人物の顔や文字を判別する用途には向きません。「異常があることを検知する」ための機器で、詳細の確認は可視光カメラと組み合わせるのが一般的です。温度を数値で管理したい場合は、温度アラーム機能を持つ機種を選びます。

広い構内をどう押さえるか

プラントは敷地が広く、固定カメラだけで網羅すると台数が膨らみます。用途で使い分けます。

  • 常時記録したい場所は固定カメラ…出入口、重要設備、保管庫。向きが変わらないので確実に残ります
  • 広い範囲を見回すのはPTZ…1台で複数の方向を確認できますが、向いていない方向は記録されません。「見る」用途と「残す」用途は分けて考えます
  • 外周は赤外線照明つきの屋外カメラ…夜間の敷地境界。照明設備がない場所ほど効きます
  • 寒冷地・高温環境…動作温度範囲を確認します。-40℃から動作する機種もあります

プラント・危険物施設のカメラ よくあるご質問(追加)

Q. 設置場所のZone区分が分かりません。どう進めればよいですか。
A. 危険場所の区分は、取り扱う物質と設備の状況に基づいて事業者側で判定されるものです。すでに区分図がある場合はそちらをご提供ください。無い場合でも、取り扱い物質・設備配置・換気の状況をお聞かせいただければ、確認すべき点を整理してお伝えします。判定そのものは、必要に応じて専門機関とあわせてご相談ください。

Q. 既設の防爆カメラが故障しました。同じ機種はもう手に入りません。
A. 現在お使いの型番と、設置場所の区分・防爆構造をお知らせください。同等の性能で現行の機種をご提案します。取付穴や配管接続が異なる場合は、架台やアダプタで対応できるかもあわせて確認します。

Q. 防爆カメラは既存の録画機に接続できますか。
A. ネットワークカメラであれば、録画機側が対応していれば接続できます。メーカーが異なる場合でも、マルチベンダー対応のネットワークビデオレコーダーを使えば混在させて録画できることがあります。お使いの録画機の型番をお知らせいただければ、接続可否を確認してお伝えします。

Q. 塗装ブースにカメラを設置したいのですが。
A. 有機溶剤を扱う塗装ブースは危険場所に該当することが多く、防爆仕様が必要になります。溶剤の種類によって必要な防爆等級・温度等級が変わりますので、使用している塗料・シンナーの情報をお知らせください。

Q. 海沿いの施設です。塩害が心配です。
A. ステンレス(SUS316L など)の筐体を採用した機種や、耐塩害仕様のモデルがあります。設置場所が海からどの程度の距離か、直接潮風が当たる位置かをお聞かせいただければ、適した材質をご提案します。架台やケーブルの材質もあわせて検討します。

Q. 計器室から現場の計器を読みたいのですが、可能ですか。
A. 対象までの距離と文字の大きさによります。「針の位置が分かればよい」のか「数値を読みたい」のかで必要な解像度が変わります。対象までの距離と読み取りたい内容をお聞かせいただければ、必要な画角と機種をご提案します。

よくあるご質問(FAQ)

Q. 防爆カメラが必要かどうかは、どう判断すればよいですか?

A. 設置予定場所が危険場所(Zone 0/1/2、粉じんはZone 20/21/22)に区分されるかどうかがポイントです。区分は取り扱う物質や設備状況に基づき事業者側で判定されますので、設置場所の区分情報をお知らせいただければ、適合する機種を選定してご提案します。区分が未確定の段階でのご相談も承ります。

Q. 危険物倉庫(屋内貯蔵所)にもカメラを設置できますか?

A. 設置できます。庫内が危険場所に区分される場合は防爆仕様のカメラを、事務所・外周など危険場所に該当しない部分は一般のネットワークカメラを組み合わせることで、費用を抑えた構成が可能です。

Q. サーマルカメラは何に使えますか?

A. 設備・配管・貯蔵物などの表面温度の分布を映像として確認でき、異常発熱の早期把握や夜間・暗所での監視の補助に活用できます(計測用温度計の代替となるものではありません)。防爆仕様のサーマルカメラも取り扱っています。

Q. 既設のカメラからの入れ替え・増設はできますか?

A. 可能です。既設の配線やレコーダーを活かした入れ替え・増設のご提案もいたします。お使いの機種が廃番になっている場合の後継機種の選定もお任せください。

Q. 録画にはどんな機器が必要ですか?

A. ネットワークカメラの録画にはネットワークビデオレコーダー(NVR)を使用します。弊社ではマルチベンダー対応NVR「DIGISTOR」シリーズをご案内しています。録画日数・台数のご要望に合わせて構成をご提案します。

Q. 費用はどのくらいかかりますか?

A. カメラの台数・機種(防爆カメラの有無)・配線距離・録画日数によって変わります。現地調査とお見積もりは無料ですので、お気軽にご相談ください。

プラント・危険物施設のカメラ計画、まずは無料の現地調査から。
「この場所に防爆カメラは必要?」「危険エリアと一般エリアをどう組み合わせる?」といった段階からのご相談も歓迎です。
専門スタッフが無料で現地調査・お見積もりいたします。

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