パナソニック・i-PRO カメラの型番の読み方|KX-/BB-/DG-/WV- の違いと資料の探し方
「KX-HCM130」「BB-HCM515」「DG-SC385」「WV-S1531LTN」。どれもパナソニック系のネットワークカメラですが、頭の記号が違います。この頭の2〜3文字で、そのカメラがいつ頃のもので、どこを探せば資料が見つかるかが、おおよそ分かります。
カメラが故障して初めて完成図書を開き、書かれている型番を検索してみたものの、メーカーのサイトに何も出てこない ― という場面を想定してまとめました。当社で扱っているパナソニック系のページは約400機種分あり、その並びから見えてきたことも含めて書いています。
頭の記号は大きく4種類
| KX- | ネットワークカメラの初期。KX-HCM1、KX-HCM130 など |
| BB- | 小規模向け・ネットワークカメラ。BB-HCM シリーズ、BB-S シリーズなど |
| DG- | 業務用。DG-SC385、DG-NP502、録画機の DG-ND400 など |
| WV- | 業務用。いちばん数が多く、現在の i-PRO 製品もここに入る |
当社で扱っている範囲では、KX- が5機種、BB- が40機種、DG- が18機種、WV- が343機種です。数のうえでは WV- が大半を占め、KX- と BB- は使われていた時期が限られています。
DG- と WV- は、同じ製品の「日本語資料版」と「英語資料版」
これがいちばんお伝えしたい点です。
当社が持つページを突き合わせたところ、数字の部分がまったく同じ DG- と WV- の組み合わせが見つかりました。DG-SC385 と WV-SC385、DG-SP102 と WV-SP102、DG-SW355 と WV-SW355 ― といった具合に、8組あります。
そこで仕様を項目ごとに比べてみると、次のようになりました。
| DG-SC385 | WV-SC385 | |
| ズーム比 | 18 倍/36 倍 EX 光学ズーム(VGA 解像度使用時) | 18x / 36x with extra optical zoom (at VGA) |
| ダイナミックレンジ | 52 dB typ. | 52 dB typical |
| プライバシーゾーン | 最大 8 か所 | Up to 8 zones |
| フォーカス範囲 | 0.5 m 〜 ∞ | 0.5 m ~ ∞ |
数値は完全に一致し、違うのは書かれている言語だけでした。DG-SP102 と WV-SP102 でも同じ結果です。
つまり、実務上はこう使えます。
- DG- の型番で資料が見つからないときは、WV- に読み替えて検索する
- 逆に WV- で日本語の資料が出てこないときは、DG- に読み替えてみる
完成図書に「DG-SC385」と書かれていて何も出てこない、という場合でも、「WV-SC385」なら英語の仕様書が残っていることがあります。数字とアルファベットの並びはそのままで、頭だけを入れ替えるのがコツです。
いまの i-PRO:WV- のあとの1文字
現行の i-PRO 製品は、WV- のあとの1文字でシリーズが分かれています。
| WV-U | U シリーズ。i-PRO は「ネットワークカメラに必要な基本機能に特化し、よりお求めやすい価格を実現したエントリーモデル」と説明しています |
| WV-S | S シリーズ。「ネットワークカメラ内で高度な映像分析・解析を実現する AI 機能を標準搭載」 |
| WV-X | X シリーズ。マルチセンサーや高倍率 PTZ など、上位の機種が並びます |
| WV-B | B シリーズ。比較的新しい区分です |
なお、i-PRO は AXIS のような型番の命名規則そのものを公開していませんので、ここに書いたのはシリーズの位置づけについて i-PRO 自身が述べている説明と、実際に並んでいる機種から読み取れる範囲です。桁ごとの厳密な意味づけについては、断定を避けています。
なぜ「パナソニック」と「i-PRO」が混在するのか
同じ WV- でも、古い機種は「パナソニック」、新しい機種は「i-PRO」と案内されることがあります。これは会社が変わったためです。
i-PRO の沿革によると、2019年にパナソニックのセキュリティシステム事業部を母体として、ポラリス・キャピタル・グループの出資を受けた「パナソニック i-PRO センシングソリューションズ株式会社」が設立され、2022年に「i-PRO株式会社」へ社名変更しています。
このため、分社より前の機種はパナソニック側に資料が残り、それ以降の機種はi-PRO 側にある、という分かれ方になります。「メーカーのサイトを見たのに無かった」という場合、探す先が片方に寄っていることがあります。
型番から資料を探すときの順番
- 型番をそのまま検索する。ハイフンも含めて正確に入力します
- 頭を入れ替えて検索する。DG- ⇔ WV-。数字の部分は変えません
- パナソニック側と i-PRO 側の両方を見る。分社の前後で、置かれている場所が違います
- 末尾の記号を落として検索する。「WV-S1531LTN」なら「WV-S1531」でシリーズの資料が出ることがあります
- それでも出てこない場合はお問い合わせください。当社で保管している資料からお探しします
よくある質問
BB- や KX- のカメラは、いまも使えますか?
動作している限り、映像を見ること自体はできます。ただし古い機種は、対応しているブラウザや暗号化の方式が現在の環境と合わなくなっていることがあります。設定画面が開けない、スマートフォンから見られない、といった相談をよくいただきます。使い続けるか更新するかは、映っているかどうかだけでなく、こうした運用面も含めて判断されることをお勧めします。
初期パスワードを教えてもらえますか?
当社では初期パスワードそのものの掲載・ご案内はしておりません。防犯設備を扱う立場として、第三者が侵入する手がかりになる情報は公開しない方針です。設定をやり直したい場合は、機器の管理者の方からご依頼いただければ、手順のご相談に応じます。あわせて、初期パスワードのまま運用されている場合は必ず変更してください。
古いカメラを残したまま、録画機だけ新しくできますか?
できる場合があります。ただしカメラ側が対応している通信方式と、録画機側が受けられる方式が合っているかの確認が必要です。型番と台数をお知らせいただければ、対応可否をお調べします。
同じ型番のカメラを買い足したいのですが
生産が終了している機種は、新品の入手が難しいことがあります。その場合は、同じ設置金具が使える後継機や、画角の近い現行機種をご提案します。既存のカメラと映像の見え方をそろえたい、という点も含めてご相談ください。
まとめ
- KX- → BB- → DG-/WV- の順に時代が新しくなる
- DG- と WV- は同じ製品。資料が見つからないときは頭を入れ替えて検索する
- WV- のあとの1文字でシリーズが分かれる(U=エントリー、S=AI 標準搭載 ほか)
- 2019年の分社を境に、資料の置き場所がパナソニック側と i-PRO 側に分かれている
型番が読めるようになると、「何が付いているのか分からない」状態からは抜けられます。そのうえで、そのまま使い続けるか、どこまで入れ替えるかは、設置年数・録画機との組み合わせ・現場の条件で変わります。完成図書の写真や型番の一覧をお送りいただければ、現状の整理からお手伝いします。
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