AXIS カメラの型番の読み方|先頭の文字・数字・末尾の記号で何が分かるか
AXIS のカメラの型番は、でたらめな記号の並びではありません。先頭の文字・数字の桁・末尾の記号に、それぞれ決まった意味があります。読み方さえ分かれば、手元にある型番だけで「どんな形のカメラか」「どのくらいの画質か」「屋外用か」までが分かります。
この記事は、AXIS Communications が公開している命名規則のガイドをもとに、実際の機種で検算しながらまとめたものです。設備の完成図書やカメラ本体のラベルで型番だけが分かっている、という場面を想定しています。
AXIS の型番は4つの部分でできている
例として AXIS Q1656-DLE を分解してみます。
| Q | 製品ライン(性能の位置づけ) |
| 1 | 形(ボックス/バレット) |
| 65 | シリーズ番号と連番 |
| 6 | 解像度(3MP以上5MP未満) |
| -DLE | 末尾記号(LED照明つき・屋外対応) |
この4つを覚えるだけで、たいていの型番は読めます。順に見ていきます。
① 先頭の文字 ― 製品ライン
性能と価格帯の位置づけを表します。AXIS 自身の説明は次のとおりです。
| Q | ミッションクリティカルなシステム向けの、高度な用途に向けた映像製品 |
| P | 多用途で高機能な映像製品 |
| M | 手頃で扱いやすい映像製品 |
| V | 業務用のライブ配信向けカメラ |
| F / FA | 本体(メインユニット)とセンサー部が別売のモジュラー製品 |
| I | ネットワークインターホン |
M・P・Q は「悪い・普通・良い」という優劣ではなく、想定する使い方の違いです。台数が多く、標準的な画質で足りる場所には M が向きますし、24時間止められない設備の監視には Q が向きます。予算に対してどこに重点を置くかで選びます。
② 文字のすぐ次の数字 ― カメラの形
| 1・2 | ボックス型、バレット型、またはサーマル(熱)カメラ |
| 3・4 | ドーム型 |
| 5・6 | PTZ(パン・チルト・ズーム)カメラ |
| 8・9 | ポジショニングカメラ、特殊カメラ、ネットワークインターホン |
「P3265-LV」ならドーム型、「Q6155-E」なら PTZ、と最初の2文字で形が決まります。図面を見なくても、交換部材のイメージがつきます。
③ 最後の数字 ― 解像度
型番の数字のいちばん最後の1桁が解像度を表します。ここが分かると、既存カメラの画質を型番だけで把握できます。
| 1 | VGA(640×480) |
| 2 | 4CIF |
| 3 | SVGA(800×600) |
| 4 | HDTV 720p(約130万画素) |
| 5 | HDTV 1080p(約200万画素) |
| 6 | 3MP以上 5MP未満 |
| 7 | 5MP以上 8MP未満 |
| 8 | 8MP以上 15MP未満 |
| 9 | 15MP超 |
サーマルカメラの場合は別の対応になり、0=208×156、1=384×288、2=640×480 です。
④ 末尾の記号 ― 設置環境と装備
ハイフンのあとのアルファベットは、組み合わせて使われます。たとえば -DLE は「LED照明つきの屋外対応」、-LV は「LED照明つきの耐衝撃」という具合です。
| -E | 屋外対応(Outdoor-ready) |
| -L | LED照明(赤外線などの補助光)を内蔵 |
| -V | 耐衝撃(Vandal-resistant) |
| -S | ステンレス筐体 |
| -R | 堅牢仕様(Rugged) |
| -P | パノラマ |
| -W | 無線 |
| -C | 温度対策つき(Climate-controlled) |
| -B | ベアボーン(筐体なしの本体のみ) |
| -G | ゲートウェイ |
更新のときにいちばん効くのがこの末尾記号です。既設が「-VE」なら屋外かつ耐衝撃が求められた場所ということで、同じ場所に屋内用を付けると数年で壊れます。逆に「-L」が付いていなければ、その場所には別途照明があるか、夜間の映像は元々期待されていなかったことが読み取れます。
Mk II・Mk III は世代
型番の後ろに Mk II、Mk III と付くことがあります。これは同じシリーズの改良版で、数が大きいほど新しい世代です。「AXIS Q1615-LE Mk III」なら Q1615-LE の3代目にあたります。
交換部材を探すときは、世代表記まで含めて控えておくと間違いが減ります。レンズやブラケットの互換が世代で変わることがあるためです。
実際に読んでみる
| M3085-V | 手頃なライン/ドーム型/1080p/耐衝撃 |
| P3265-LV | 高機能ライン/ドーム型/1080p/LED照明つき・耐衝撃 |
| Q1656-DLE | 上位ライン/ボックス型/3〜5MP/LED照明つき・屋外 |
| Q6155-E | 上位ライン/PTZ/1080p/屋外 |
型番を見ただけで、ここまで絞り込めます。交換品を探すとき、まず「形」と「解像度」と「屋外かどうか」が合っていれば、大きく外すことはありません。
モジュラー(F/FA)と防爆は別の読み方
F・FA で始まる機種は、本体(メインユニット)とセンサー部が別売のモジュラー製品です。「AXIS FA51-B」のように、対応するセンサー部の数などが型番に入ります。天井裏に本体を隠し、小さなセンサー部だけを露出させたい場所で使われます。
また、防爆仕様の機種は X(防爆筐体)+P(パン・チルト)または F(固定)+中に入っているカメラの略称、という構成です。「XPQ1785」であれば「防爆筐体・パンチルト・中身は Q1785」と読みます。
よくある質問
型番だけで、まったく同じ後継機を特定できますか?
おおよその条件は絞り込めますが、型番だけで後継機を断定することはできません。レンズの画角や取り付け金具、対応する録画機が世代で変わることがあります。設置場所の条件(画角・距離・夜間の明るさ)と合わせて選ぶ必要があります。
本体に型番のラベルが見当たりません
ドーム型はカバーを外した内側、バレット型は筐体の底面や背面にラベルがあることが多いです。高所で確認できない場合は、設備の完成図書や竣工時の機器リストに記載されていることがあります。録画機の管理画面にカメラの機種名が表示される場合もあります。
古い型番で、AXIS のサイトに情報が見つかりません
販売が終了した機種は、メーカーサイトの製品ページが取り下げられていることがあります。当社では旧機種のページも残していますので、型番で検索してみてください。資料が見つからない場合もお問い合わせいただければお調べします。
まとめ
- 先頭の文字=製品ライン(Q=上位、P=高機能、M=手頃、F/FA=モジュラー)
- 次の数字=形(1・2=ボックス/バレット、3・4=ドーム、5・6=PTZ)
- 最後の数字=解像度(5=1080p、6=3〜5MP、8=8〜15MP)
- 末尾の記号=設置環境(-E=屋外、-L=LED照明、-V=耐衝撃、-S=ステンレス)
- Mk II / Mk III=世代
手元の型番がこれで読めるようになると、「そもそも何が付いているのか分からない」という状態から一歩抜けられます。そのうえで、いま同じ場所に何を付けるべきかは、画角や配線、既存の録画機との組み合わせで決まります。判断に迷われたら、型番と設置場所の写真をお送りいただければご案内します。
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